渋谷のラジオ 87.6MHz

トピックス

お知らせ

「読書の秋」パーソナリティ選書

渋谷のラジオ、10-12月キャンペーン「本とラジオとコーヒーと」に合わせて、さまざまな番組のパーソナリティが「秋におすすめの1冊」をセレクトしてくれました!渋谷区役所などで配布している渋谷のラジオのタイムテーブルでも、一部ご紹介しています!

 

竹田芳幸「渋谷の今週」「渋谷のコピーライター」
山本隆博『スマホ片手に、しんどい夜に。』(講談社)
SNSに疲れた時。誰かの言葉に傷ついた時。秋の風がなんとなく冷たかった時。
この本を読んでみて欲しい。
Xの人気アカウント「シャープさん」がSNSで話題になった漫画を紹介しているこのエッセイは、選ばれている漫画にも、シャープさんの書評にも溢れ出ている救いと優しさが、「この世界も悪くないな」と思わせてくれる一冊です。
シャープさんの人柄はラジオ「渋谷のコピーライター」#239 でもお聴きいただけます。

 

惣田紗莉渚「シブヤファッションエクスプレス」
大石直紀『武士の献立』(小学館文庫)
上戸彩主演映画『武士の献立』の脚本を元に書き下ろされた小説。
江戸時代、大名家に料理を作るのは下級の武士であり、「包丁侍」と呼ばれた。春は料理の腕が一流で、加賀藩の料理方である舟木伝内に才能を見込まれ、舟木家の跡取り・安信と結婚する。一度離縁の経験がある春は、「古狸」などと揶揄されていたが、料理を通じて夫や家族と絆を深めていく。当時の献立や調理方法も面白く、するする読み進められるおすすめの本です。

 

早川千秋「シブヤファッションエクスプレス」「ウラハラプロジェクト」「渋谷商店部 お店に行こう!外苑ブロック」
鈴木三月『髙田賢三と私―「パリの息子」とすごした37年間』(時事通信出版局)
2020年10月に新型コロナで亡くなった、世界的デザイナー高田賢三さん。
37年間に渡り公私共にビジネスパートナーとして、高田賢三さんを支えた筆者鈴木三月さん。
筆者のみしか分からない高田賢三さんの素顔と横顔。 
この本には沢山の当時の貴重な写真も掲載されその時代背景を視覚でも確認出来ます。渋谷はファッションの街。秋の夜長におすすめの一冊です。

 

寄藤文平「渋谷のナイト」
大澤真幸『資本主義の〈その先〉へ』(筑摩書房)
俳句で月は、秋の季語だとか。 かつてから月は、この世界について、この先の世界について、人のさまざまな想像を映してきたのでしょう。今、この世界や、この先の世界について考えようとするとき、この本はひとつの見晴らしと、考えるための道筋を示してくれているように思います。 僕には難しいところも多かったのですが、月を眺めるように読んでいます。

 

宮崎智之「BOOK READING CLUB」
高原英理『日々のきのこ』(河出書房新社)
秋といえばきのこのイメージがありますが、こちらは「きのこ小説」です。なにを言っているのかわからないかもしれませんけど、読んでいると頭の中のすべてが「きのこ」になってきます。美しく、愛らしく、恐ろしく、そして「きのこ」な世界観に没入して抜け出せなくなること間違いないでしょう。みなさんもぜひ「きのこ心が湧くね」を堪能してください!これを機に、 高原英理さんのほかの作品にも触れてもらいたいです。

 

今井楓「BOOK READING CLUB」
サン=テグジュペリ『星の王子さま』(新潮文庫)
「ねえ……悲しくてたまらないときは、夕陽が見たくなるよね……」
王子さまの言葉には、私たちに優しく寄り添ってくれるものがたくさんあります。だんだんと日が短くなってきたこと、風が冷たくなっていくこと、ただ綺麗だと思っていた夕陽を寂しく思うこと。大人になってからふいに感じる切なさも、王子さまと一緒なら、悪くないものだと思えそうです。ぜひ秋の夕陽を眺めながら、読んでみてください。

 

竹田信弥「渋谷で読書会」
恩田陸『夜のピクニック』(新潮文庫)
ただひたすら歩き続ける高校の伝統行事「歩行祭」を舞台にした青春小説。主人公の貴子は、同級生の融との複雑な関係に決着つけるべく、最後の「歩行祭」に臨む。歩きながらの何気ないやりとりに振り回される登場人物たちが良い。僕の卒業した高校にも夜な夜な歩く行事があったからか、人よりもノスタルジックに感じてしまうのかもしれない。読むたびに無性に夜中の町を誰かと歩きたくなるが、そのためにはまず友達作りからだけど。

 

原カントくん「渋谷のほんだな」
ドブリン『さっちゃんとふくちゃんの5円玉』(青林工芸舎)
秋といえばセンチメンタルな季節。金木犀の香りとともに、そんな気分になったらこの​一冊を​。子供の頃、デパートで迷子になって途方にくれた夕暮れ、ようやくお母さん​を見つけた時と同じ​涙が出てくるよ。

 

やきそばかおる「やきそばかおるのラジオコンシェルジュ」
尾崎世界観『転の声』(文藝春秋)
著書の尾崎世界観は人気ロックバンド、クリープハイプのヴォーカル・ギターを担当。主人公「以内右手」は現状に満足していないバンドのヴォーカル。そんな時、チケットを転売する「カリスマ 転売ヤー」に出会い、チケットにプレミアがつくことに喜びを感じて、やがて暴走していく…。遠くない未来に起きてもおかしくない世界観に導かれるほか、ステージに立つミュージシャンの心情描写の細かさは尾崎世界観ならでは。

 

島田亜紀恵「シブコネ」「渋谷でスヤヤ」「渋谷のくらし」「渋谷で2分間退場中」
幡野広志『息子が生まれた日から、雨の日が好きになった。』(ポプラ社)
秋の行楽シーズンの移動や旅先のちょっとしたくつろぎ時間にもいいかも。
幡野さんの何気ない日々が、写真とともに綴られています。
何気ないけど、なんだか素敵。
「あれ、もしかして、私の今日も意外といい日なんじゃない?」、なんて思える。
読みながら、自分の行きたかった場所や、会いたい人がふわりと思い浮かんでくる、そんな一冊です。

 

 

みなさん、気になる1冊はございましたか?ぜひパーソナリティと一緒に、ラジオも本も、楽しんでくださると嬉しいです♪